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新年度を迎えて異動があった方も多いのでは無いでしょうか。

私は休日・深夜も電話が掛かってくる部署から異動したいのですが、残念ながら何も変わらず。

頑張って成果を残すほど、さらに大きな仕事が振ってきて、さらに忙しくなり、頑張れば頑張るほど放してくれなくなる矛盾と付き合っていかざるを得ないようです。


直接アンケート取らせて頂いた読者の方は、会社勤めの社会人の方が多いようです。

以前記載した通り、このブログは役立ちそうな事は何でも記事にする方針にしたので、今回も社会人の方は知ってた方が良さそうな「ニュースな話」をします。

興味無い方はスルーして下さい。

新聞・ニュースなどでは恐らく出てないであろう話も織り交ぜて記載します。


ちゃんと見直して無いので誤字脱字は見逃して下さい。(あとで気づいたら修正します。)

まずはニュースの引用から、

朝日新聞デジタル 3月31日(火)より 抜粋

アジア投資銀に48カ国・地域 日米抜き

中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創立メンバーの募集が31日、締め切りの期日をむかえた。欧州や韓国がなだれを打って参加したことに、米国の孤立感は深まる。

米国はオーストラリアや韓国などに対し、参加の判断を慎重にするよう求めてきた。

だが皮肉なことに、米国と最も緊密なはずの英国の参加表明で、主要国が堰(せき)を切ったように中国側に流れた。

  AIIBを後押しした背景には、中国など新興国の発言権拡大を狙った国際通貨基金(IMF)の改革が、唯一の拒否権を持つ米国の議会の反発で進んでいないことがある。2010年にまとまった改革案が通れば、中国の出資比率が6位から、米国、日本に次ぐ3位になるはずだった。

AIIB参加国



インフラ銀 総裁は中国元財政次官か(産経新聞4月1日) 抜粋

中国主導の国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)をめぐり、日米を尻目に、アジアや欧州の国々が雪崩を打って参加を申請した。

米ドルを基軸通貨とする既存の国際金融秩序とは別に、自国に有利なルールを作り上げたい中国は、潤沢な資金力を武器に多くの国々を陣営に引き入れつつあるからだ。

 習近平指導部はAIIBについて、「世界銀行やアジア開発銀行(ADB)への対抗組織ではなく、補完関係にある」などと繰り返し説明。だが、自らが最大出資国となり、銀行の本部を北京に置く意向とみられる中国の主張を額面通りに受け取る専門家はいない。



アジアインフラ投資銀行(AIIB:Asian Infrastructure Investment Bank )は、中国主導のインフラ整備を支援する国際金融機関です。

これは日米主導であるアジア開発銀行(ADB:Asian Development Bank)の対抗軸として出してきたものです。

だいたい、ADBの貸し出し先の25%は中国です。

それが、AIIBでは、こっちから金貸してやると!!

どういう事だよ!!

まずは、借りてる金返してからやれよ!!

あと、日本からODA(政府開発援助)貰ってる中国が、アフリカにODA出すってどういう事だよ。

どう考えたっておかしいだろ!!
 
中国の敵国はどこか?   

アジアに限らずインフラが必要なのは、低開発国、第三世界である事はたしかです。

今日(4/1)の国会で野党のバカ民主党が、「なんでAIIBに参加しないんだ」とか言ってたらしいけど、日本もそのインフラ輸出で恩恵を預かれると思ってるらしいけど、大きな間違いだよ。

中国にとって、一番の敵国は日本なんです!!

中国にとってアジアにおける覇権を確立するには、日本を叩き潰さなきゃダメなんですよ。

ちょっとくらい投資したところで、その日本に良い仕事がまわってくる訳が無いんです。

本部は北京か上海。そして中国の出資比率は50%。要は議決権の半分は中国なんです。

ちゃんと理事会を開いて公明正大に、どのインフラを整備するか決めるって事になるわきゃない。

日本の海域に表向きはインフラ整備だとか言って、中国海軍が寄れる海軍基地を作る、北朝鮮にインフラ整備をする。なんだってありでしょう。


中国はどういう事をしてる国か   

「乗り遅れずにバスに乗れ(AIIBに参加しろ)」とか、言ってる左派のメディアがいるけど、
これは昔、ナチスドイツが快進撃を続けてた頃も、同じくバスに乗り遅れるな と言われたけど、一党独裁の中国と組むのは、かつてのナチスドイツと組むのと同じじゃねぇの。

それは、中国国内の独裁体制を見ても分かるし、チベット ウイグル人がどんだけ酷い目にあってるか見れば一目瞭然だろうに。


中国は徹底的に各国にロビー活動をしています。また汚職なんて朝飯前です。

知り合いの某省庁の役人が、中国に行った時に中国共産党の人と大きなデパートに行った時に「(デパート中から)好きな女を選べ」と言われてビックリしたそうです。

汚職のパターンは決まってます。「飲ませる」「抱かせる」「(お金を)つかませる」です。

こうして、弱みを握られた政治家ができ、また、外務省のチャイナスクールの8割近くは取り込まれる。

それでも2割もフェアな立場をとれるのは正義感のある役人がいるからです。


世銀・IMF・ADB   

残念ながらアメリカ・日本は現時点では非常に分が悪い。

これはアメリカに問題があるのだが、リーマンショック後に、世界銀行、IMFとかで新興国のシェアを増やし、発言権を増やすとと言いつつ、既得権維持の為に何もやらなかった事に端を発してる。

ちなみに、国際金融機関のトップというのは慣例で決まっております。


・世界銀行 は、必ず、アメリカ人。

・IMF(国際通貨基金)はフランス人。

・アジア開発銀行(ADB)は日本人。

AIIBとこれまでの国際金融期間&AIIB参加国


新興国はあまり入れておらず、中国が今回AIIBを作る事になったが、そんなもん誰も参加しねぇ~よと思ったら、中国の札束外交で参加国を増やしてきました。(ウォールストリートジャーナルに記載してました。)

ただ、アメリカも世銀・IMF改革を出来ない背景は、国際金融機関の改革は、アメリカ議会が反対してしまう。

仮にアメリカが、AIIBに出資するとしても、アメリカは非常に特殊で、外貨準備を殆ど持ってない。(ドルだから外貨準備が要らないので)

なので、新たに予算を通そうと思っても、議会が反対して通らない。

日本だと外貨準備を山ほど持ってるので、国会を通す必要が無い。


国際金融機関の世界   
国際金融機関の世界は一種独特で、一般の銀行とどう違うかと言うと、簡単に言うと普通の銀行よりもルール上優遇されている。

具体的には、貸し倒れが発生しても、債権回収(借金の取り立て)は、優先される国際金融ルールがあります。

そうなると、今回AIIB(アジアインフラ投資銀行)が出来て、ADB(アジア開発銀行)が一緒に出資をしたとして、貸し倒れになった場合に、どっちが優先されるの?という問題が出てきます。

国際金融の仕事をしてる奴に聞いたところ、こういう事の一番のキモは「格付け」になるそうです。(まあ、格付けが信用出来ないのは、以前も記事にはしましたが。。)

世銀、IMF、ADBは、ピカピカの国際金融機関なので、当然格付けはAAA(トリプルA)で、一番安いレートで資金調達が出来ます。

ところが、AIIBは全体の半分の資金を中国が出資するので、本部も中国、総裁も中国人なので、中国の格付けとイコールになる。

そうすると、格付けはそんなに良く無い。世銀、IMF、ADBよりも一段低い格付けになる可能性が高いです。

まさにこの記事が載ってましたので貼っておきます。

夕刊フジ


国際金融の融資条件   
世銀、IMF、ADBは、貸し出しの条件として、透明性やガバナンスを求められるので、プロジェクトにお金を出す時に、環境アセスとか、人権侵害が無いかなど、非常にチェックが煩く、新興国に取っては非常にうっとおしい。

これは世銀、IMF、ADBが出資したお金で環境破壊が起きたなんて事が無いようにする為です。


中国主導だからAIIBではこの基準が非常にゆるくなる。

金利は、多少高くなるだろうが、一切うるさい事を言わないのが、AIIBになります。

だから、腐敗した政権だろうと、環境破壊しようと、貸し出す事になるでしょ。当然貸し倒れて不良債権も沢山抱える事になるでしょう。

また中国の企業が海外のインフラ整備を行い、現地の雇用が潤う事は無かったのが今までの中国のODAのやり方でしたが、さすがに国際金融機関がやる事業ならそうはならないだろうと、一見思えるが、何分中国なので今回もどうなるか分からない。


そして一番の問題は、本来国際金融機関は完全独立して決めるのが普通だが、半分中国がお金を出してるので、中国共産党がこのインフラにお金を出せと命令したら、従う事になるでしょう。


アジアのインフラ需要は、むこう十年間で8兆ドルあると言われてますが、中国は外貨準備が4兆ドルある。このお金を中国は凄い低金利で寝かせてるので、不良債権を抱える覚悟でこれを回して行こうって趣旨もあるんでしょうね。



(4/3 追記)

欧州が参加してる理由が分からないでしょうから、追記しますね。

実際に指摘してる記事があるので、ポイントとなる箇所だけ抜粋して掲載しますね。私の考えもほぼほぼ同じです。


<--- 以下引用 --->

中国にとって、AIIBは戦略的かつ経済的に大変なプラス効果がある。

どの国に融資するかを実質的に決めるのは、事務局を握る中国だ。

 工事を受注するのも当然、中国企業が中心になるだろう。シャドーバンキングの破綻によって国内で仕事がなくなった建設会社がアジアの途上国で荒稼ぎできるのだ。

 日米は「新機関のガバナンスが不透明だ」と批判している。これは建前上のきれいな台詞にすぎない。事の本質は「中国が札びらをかざして、アジアへの影響力を高めるのは容認できない」という戦略上の判断である。

 そうと分かっていながら、欧州勢が参加したのはなぜか。ずばり言えば「欧州にとって中国は脅威ではない」からだ。クリミアに侵攻したロシアは東欧やバルト3国を脅かす可能性がある。だが、中国が欧州に攻め入る可能性は地政学的にほとんどない。

 つまり欧州にとって脅威は国境を接したロシアであり、中国は共存共栄を目指すビジネスパートナーなのだ。


 いっそ日本も米国も参加すれば「中国の独断専行を封じ込められるのではないか」という見方もある。これも甘い。自分の意見が通らなくなると分かっていて、構想をぶち上げるようなお人好しではない。初めから「本部は北京」と決めているのだ。

<--- 引用終わり --->


このAIIBは単なる経済上だけの問題だけでなくて、中国が世界の覇権を狙う為であり、安全保障上の問題にまで発展します。

ちなみに、中国の専門家の石平さんは、このAIIBでの中国を「他人のふんどしで相撲を取ろうとしている」と指摘してます。

他国の資金も沢山入りますから、その資金を中国の勢力圏を広げる為に使うだろうって事ですね。
 

 


知識のお役に立ったら幸いです。


なんだから新聞なんかの記事以上に長くなってる気が。。。。