時の政権の経済政策、外交戦略を読むには、その政権のブレーン&補佐役が誰かが分かると非常に読めてきます。これは、国内、国外問わずです。


本は良く読みますが、そんな政策ブレーンの人の出版してる本も良く読みます。


良く読む分野は、政治・経済・ジャンル問わない各分野のプロの人の本、ノンフィクションなどの実用書ばかりで、小説はたま~に読む程度です。


1つの分野にはまると、同じ分野の本を何冊か読む事が多いです。


読んで面白い分野の1つに、外交・諜報があります。


平成26年10月に他界された、元外務省の岡崎久彦さんの偲ぶ会が4月8日に行われました。売国奴がたむろする外務省にあって、紳士的外政官であり真の國士でした。

岡崎久彦さん葬儀
新聞では、外交の話になると、「岡崎研究所 岡崎氏によると・・」と出る事が多かったです。


岡崎さんは安倍首相の外交・安全保障分野のブレーンの一人であり、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を認めるべきだとする報告書を提出した懇談会のメンバーを務めておりました。首相には外交戦略とは何かを説いていたそうです。


日本と中国が緊張関係に関してもつねに現実的、戦略的な視点で論じてきました。


集団的自衛権行使容認の閣議決定後、「35年間、戦いつづけてきた目的が達成された」と涙ぐんだそうです。


良くテレビにも出てまたし、本も何冊も出してます。


岡崎さんの言葉の選択は、逃げの言葉、気を使った言葉を徹底して排除して、敢えて危険な表現を選ぶところがあります。「一概には言えないが」などのどうでも良い言葉を削いでいくので、強烈な言葉になる事が多いです。


例えばですが、

「平和をもたらす為には、1つは『 バランス オブ パワー 』、もう1つは『 帝国 』どちらかです。」


ほとんど身も蓋も無い用な。。たった二択かよ・・ と言いたくなりますが、


これは要は、「勢力均衡で軍事バランスを守るか、超巨大国家が出来て皆がその下で従うかしか無い」と言う事なのですが、「過去の歴史調べたら全てそうでしょ?」って事を遠慮なく言ってる訳です。





そんな岡崎さんの語録をウィキペィア にも載ってるので一部転機します。



「 古来、軍事バランスなくして戦略はあり得ません。相手の方が明らかに強い時、同じ位で戦ってみなければどっちが勝つかわからない時、相手の方が明らかに弱い時、それぞれの場合で戦略戦術が異なってくるのは、子供でもわかる話です 」



「 戦略が良ければ、戦術の失敗は挽回できますが、戦略が悪いと戦術的に成功すればするほど傷が深くなります 」





「 戦略が良ければ・・・」のくだりは、岡崎さんの本を読んだ時に、非常に興味深い内容で琴線に触れました。



「 戦略 」が間違ってる時に、「 戦術 」が成功するとロクな事が無い。事態がかえって悪くなるとの事です。



要は「 戦略 」が悪いのに、「 戦術 」で挽回する事は無いんだという事です。



岡崎さん曰く、


「 戦前の日本の外交で失敗は2つしかない。日英同盟を破棄した事と、真珠湾攻撃のこの2つだけだ。 」


「真珠湾攻撃は大失敗だ」 と断言しております。


真珠湾攻撃の失敗は、アメリカと戦争するという「 戦略 」が誤っていたのに、真珠湾攻撃という「 戦術 」がなまじ成功してしまったが為に、大変ひどい事態になってしまったと言う事です。



「 戦略 」が悪い時は、「 戦術 」で成功などしない方が良いとの事です。



これは、外交だけで無くて何にでも当てはまると思います。

戦略-作戦-戦術
※戦略のさらに上位層には、理念・ビジョンがあります。




一番有名な本には、 「戦略的思考とは何か」岡崎久彦(著)があります。

戦略的思考とは何か


某シンクタンクでは、新卒内定者にこの本を渡して、入社までに読ませるそうです。



興味を持った方は、面白いにでお手に取ってみては。




君のその行動に「 戦略 」はあるのかね?